2025/08/14

KPTフレームワークで組織と事業を成長させる方法|中小企業向け実践ガイド

KPTフレームワークを導入して組織を強化したい中小企業経営者必見。Keep, Problem, Tryの3つの要素を分かりやすく解説し、成果を出すための具体的な導入方法と注意点を、CMO代行と組織コーチングの視点からご紹介します。

上村啓太

2025/08/14

KPTフレームワークで組織と事業を成長させる方法|中小企業向け実践ガイド

KPTフレームワークを導入して組織を強化したい中小企業経営者必見。Keep, Problem, Tryの3つの要素を分かりやすく解説し、成果を出すための具体的な導入方法と注意点を、CMO代行と組織コーチングの視点からご紹介します。

上村啓太

私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。

KPTフレームワークの導入で組織は変わる!中小企業が成果を出すための実践ノウハウ



KPTフレームワークが中小企業の成長エンジンになる理由


中小企業の経営者のみなさん、日々、懸命に事業を回しているのに、「なかなか成果が出ない」「組織が停滞している」と感じていませんか?それはもしかしたら、チーム内で「振り返り」と「次の一手」がうまく連動していないからかもしれません。

KPTフレームワークは、チームの活動をシンプルに振り返り、次のアクションにつなげるための魔法のようなツールです。Keep(続けること)、Problem(課題)、Try(挑戦すること)の3つの視点から、過去の成功と失敗を客観的に見つめ直し、未来への具体的な行動計画を立てることができます。特に、リソースが限られる中小企業にとって、この「効率的な振り返り」と「実行力の向上」は、成長の鍵を握ります。


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KPTフレームワークの基本|3つの要素を徹底解説


KPTフレームワークを成功させるためには、それぞれの要素を正しく理解し、活用することが不可欠です。


Keep(続けるべきこと)


「Keep」は、チームがこれまでの活動でうまくいったこと、これからも続けていきたい良い点を洗い出すフェーズです。これは、単に成功体験を振り返るだけでなく、メンバーのモチベーションを高めるうえで非常に重要です。

たとえば、「顧客からの感謝の言葉を全員で共有する」といった些細なことでも、ポジティブな要素として書き出すことで、チームの士気が向上し、「自分たちは正しい方向へ進んでいる」という確信につながります。成功の要因を言語化し、共通認識を持つことで、再現性の高い成功パターンを組織に定着させることができるのです。


Problem(改善すべき課題)


次に「Problem」です。ここでは、うまくいかなかったことや、改善が必要な点を正直に話し合います。このフェーズで大切なのは、「誰かのせいにする」のではなく、「何が課題だったのか」を客観的に見つめることです。

たとえば、「顧客からの問い合わせ対応が遅れた」という問題があったとします。この時、「担当者が悪い」と結論づけるのではなく、「情報共有の仕組みが不十分だった」といった、根本的な原因に焦点を当てることが重要です。課題を構造的に捉えることで、個人ではなく組織全体の仕組みとして改善策を考えることができます。


Try(次に挑戦すること)


そして最後に「Try」です。ここでは、「Keep」と「Problem」の振り返りを踏まえ、次に挑戦すべき具体的なアクションを決定します。「Try」は「Problem」に対する解決策であると同時に、「Keep」をさらに強化するための挑戦でもあります。

たとえば、「Problem」で「情報共有の仕組みが不十分だった」という課題が出た場合、「Try」として「週に一度、進捗状況を共有する15分間のミーティングを導入する」といった具体的な行動計画を立てます。この時、誰が、いつまでに、何をやるのかを明確にすることが成功の鍵です。


KPTフレームワークの導入効果:中小企業が劇的に変わる3つのメリット


KPTフレームワークを導入することで、中小企業は単なる売上向上にとどまらない、本質的な組織変革を遂げることができます。


1. 組織の自律的な成長を促す


KPTフレームワークを定期的に行うことで、メンバー一人ひとりが「自分たちの仕事は自分たちで良くする」という当事者意識を持つようになります。トップダウンの指示を待つのではなく、自ら課題を発見し、改善策を考え、実行する力が養われます。これは、将来のリーダー育成にもつながる、組織にとって非常に大きな財産です。


2. コミュニケーションを活性化させる


KPTのミーティングは、普段なかなか話す機会がないメンバー同士が、本音で話し合う貴重な場となります。お互いの意見を尊重し、建設的な議論を重ねることで、チームの一体感や信頼関係が深まります。これにより、部門間の壁が低くなり、組織全体の連携がスムーズになります。


3. スピーディーなPDCAサイクルを実現


KPTは、短期間で振り返りと次の行動を繰り返すことができます。これにより、計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)というPDCAサイクルが高速で回るようになります。市場の変化が激しい現代において、このスピード感は競争優位性を生み出すための絶対条件です。


KPTフレームワーク導入の具体的なステップと注意点


いざKPTフレームワークを導入しようとしても、「何から始めればいいか分からない」という方もいるでしょう。ここでは、具体的な導入ステップと注意点をご紹介します。


導入ステップ


  1. 少人数から始める:まずは特定のチームやプロジェクトなど、少人数のグループで試してみましょう。

  2. 目的を共有する:なぜKPTを行うのか、その目的をメンバーに明確に伝えましょう。

  3. ファシリテーターを決める:議論が脱線しないよう、進行役(ファシリテーター)を決めるとスムーズです。

  4. 時間を決める:各フェーズに時間を区切り、だらだらと議論しないようにしましょう。

  5. ホワイトボードや付箋を使う:意見を可視化することで、議論が活発になります。


注意点


  • ネガティブな発言は避ける:個人を攻撃するような発言はせず、あくまで「何が課題か」にフォーカスしましょう。

  • 「Try」を決めすぎない:一度に多くの「Try」を決めると、どれも中途半端になりがちです。優先順位をつけ、本当に重要な1〜2個に絞りましょう。

  • 次のKPTで前回の「Try」を振り返る:これが一番重要です。前回の「Try」がどうだったかを必ず確認し、継続的な改善につなげましょう。


CMO代行の視点から語る、KPTと組織コーチングの相乗効果


私はCMO代行として、多くの企業でマーケティング戦略と組織の課題に直面してきました。その中でKPTフレームワークは、単なるマーケティング施策の効果測定だけでなく、組織の成長を加速させるための非常に強力なツールであると確信しています。

マーケティング戦略を実行する際、KPTは「この施策はうまくいったか(Keep)」「なぜ期待通りの成果が出なかったか(Problem)」を明確にし、「次にどう改善するか(Try)」を具体的に決めるのに役立ちます。このプロセスを組織コーチングと組み合わせることで、メンバー一人ひとりがマーケティング戦略の意図を深く理解し、自律的に行動できるようになります。

たとえば、マーケティング施策の振り返り会議で「Googleビジネスプロフィールからの問い合わせが伸びない」という「Problem」が出たとします。この時、CMO代行として私は、「なぜ伸びないと思うか?」「どうすれば問い合わせが増えるか?」と問いかけ、メンバー自身の気づきを促します。そして、彼らが導き出した「Try」を尊重し、伴走することで、彼ら自身の成長と、組織全体のマーケティング力向上を同時に実現するのです。


経営者へ最後のメッセージ

変化の激しい時代、外部環境に左右されず、自律的に成長し続ける組織こそが、生き残るための最大の武器となります。KPTフレームワークは、そのための第一歩です。

まずは小さな一歩からで構いません。週に一度、チームで15分間、ホワイトボードを前にKPTを試してみてください。きっと、今まで見えなかった課題や、埋もれていたメンバーのアイデアが、次々と出てくるはずです。

もし「自社だけではうまく進められない」「外部の客観的な視点が欲しい」と感じたら、ぜひ一度、私にご相談ください。あなたの会社の未来を一緒に描き、成長のCUE(きっかけ)を生み出すお手伝いをさせていただきます。


【CMO代行組織コーチング】北海道札幌市のマーケティング&コーチングカンパニー

URL:https://velet.jp/ 個別セッションMTG用URL  https://timerex.net/s/uemurankeitan_baea/7942e040


CMOの学び|マーケティング用語集

KPTフレームワーク(Keep, Problem, Try):チームやプロジェクトの活動を振り返り、改善していくためのフレームワーク。

  • Keep: 継続したい良い点

  • Problem: 改善すべき課題

  • Try: 次に試すこと

PDCAサイクル(Plan, Do, Check, Act:業務管理の基本的な手法。

  • Plan: 計画

  • Do: 実行

  • Check: 評価

  • Act: 改善

ファシリテーター:会議や議論が円滑に進むように支援する役割の人。

Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス):Google検索やGoogleマップで店舗情報を表示・管理できる無料のツール。

当事者意識:自分自身の問題として捉え、積極的に関わろうとする意識。

ボトムアップ:現場からの意見やアイデアを吸い上げて意思決定を行うアプローチ。

トップダウン:経営層が方針を決定し、現場に指示を出すアプローチ。

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