私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。
「うちの数値目標、正直、どうやって決まってるんだろう?」 「毎年、数字はどんどん高くなるのに、現場のやる気はどんどん下がっていく…」
中小企業でリーダーや経営者をされている皆さん、正直に言って、こんな風に感じていませんか? 数値目標と聞くと、多くの人が「上から降ってくるもの」「罰ゲーム」のようなネガティブなイメージを持つかもしれません。そして、この数字が、現場の不満やモチベーション低下の原因になっていることも少なくありません。一方、マーケティングのリーダーは、「営業の目標は自分たちとは関係ない」と、まるで別の世界の話のように感じてしまうこともあります。
しかし、これはとてももったいないことです。 私自身、CMOとして事業・組織の成長を間近で見てきた経験から、「適切に設定され、戦略的に活用された数値目標」は、単なる数字の羅列ではなく、チームの潜在能力を引き出し、組織全体の成長を加速させる最も強力な武器だと確信しています。数値目標は、単に「達成すべき目標」ではなく、未来を切り開くための「挑戦目標」なのです。
今回は、営業の数値目標を戦略的に設定し、営業部門だけでなく、マーケティング部門も含めた会社全体で、目標達成に向けて「一枚岩」になるための具体的な方法を、実践的なガイドとしてお伝えします。
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なぜ、目標は「挑戦目標」なのか?
営業の「数値目標」の「本当の」意味を理解する
営業の数値目標とは、特定の期間内に、個人やチームに割り当てられた具体的な数値目標です。これは、単なる「売上目標」ではありません。会社全体の成長戦略を、個々のメンバーの具体的な行動に落とし込むための、いわば「翻訳ツール」のようなものです。目標が適切に設定されると、営業メンバーは日々の努力が会社の大きな目標にどう繋がるかを明確に理解できます。そして、その達成度に応じて報酬や評価が連動することで、メンバーのモチベーションを最大限に引き出すことができます。
目標の種類と戦略的な使い方
数値目標にはいくつかの種類があり、それぞれに目的があります。御社のビジネスモデルや成長ステージに合わせて、これらを賢く組み合わせることが重要です。
収益目標: 最も一般的で、期間内の売上総額を目標とします。全体的な事業成長を追跡する上で不可欠な指標です。
ユニット目標: 特定の製品やサービスの販売数量を目標とします。新製品の市場浸透や、特定の在庫を効率的に販売したい場合に有効です。
活動目標: 電話をかけた件数(例:週に30件の新規テレアポ)や商談数、デモの実施数など、結果に繋がる「行動」そのものを目標とします。特に新人育成や、営業活動の基礎を固めたい時に役立ちます。
これらの目標を組み合わせることで、単に売上を追うだけでなく、利益率の改善や、お客様との関係構築といった、より戦略的な目標も達成できるようになります。
現場の心を動かす「数値目標」の作り方
「独断」と「暴落」を避ける!データに基づく目標設定
数値目標設定において最も避けなければならないのは、「根拠のない数字」です。「去年の実績に10%上乗せ」といった単純なやり方では、現場は「どうせ達成できない」と最初から諦めてしまうかもしれません。士気を下げずに、挑戦心を掻き立てるには、「データに基づく納得感」が不可欠です。
【目標設定3つのステップ】
過去の実績を徹底的に分析する: 過去の売上、顧客単価、営業サイクルの長さ、コンバージョン率などを細かく見直します。 これにより、チームがどれくらいの労力で、どれくらいの成果を出せるかの「現実的な基準」が見えてきます。
市場の可能性を評価する: 自社が攻められる市場はどれくらいあるのか? 経済のトレンドや競合の動向はどうなっているのか? 内部データだけでなく、外部環境も分析することで、数値目標が「机上の空論」ではなく、現実的な「挑戦目標」になります。
チームの能力とテリトリーを考慮する: 営業メンバーの経験やスキルレベル、担当エリアのポテンシャルを考慮し、一人ひとりに「公平」な目標を割り当てます。 新人には、立ち上げ期間を考慮した目標にするなど、現実的な調整が大切です。
「トップダウン」と「ボトムアップ」の融合
数値目標設定には、主に2つのアプローチがあります。どちらか一方に偏るのではなく、両方の良いところを組み合わせる**「ハイブリッドアプローチ」が中小企業にとって最適です。**
トップダウン: 経営層が会社全体の売上目標を決め、それを各部門や個人に配分していく方法です。
メリット: 全社的な目標と連動するため、方向性が明確になります。
デメリット: 現場の実情と乖離し、非現実的な目標になるリスクがあります。
ボトムアップ: 現場の営業担当者やマネージャーが、自身のパイプラインやテリトリーの状況から、目標を積み上げていく方法です。
メリット: 現場の納得感が得やすく、公平性が高まります。
デメリット: 現場が目標を低く見積もってしまい、挑戦的な目標にならないリスクがあります。
両者を融合させ、経営層がまず大まかな目標を示し、その上で現場の意見やデータを集めて調整する。この「対話」を繰り返すことで、全員が納得し、責任感を持って取り組める数値目標が生まれるのです。
目標を『魔法の杖』に変える!実践ガイド
目標と報酬の「強力な連携」
数値目標は、適切な報酬体系と連携させることで、メンバーのやる気を劇的に高めます。多くの企業で採用されているのが「OTE(オンターゲット報酬)」です。これは、目標を達成した場合に支払われる基本給とコミッションの総額を事前に明確に定義するものです。
報酬設計のポイント:
基本給とコミッションのバランスを適切に保ちます。
目標を超過した際の割増率を設定することで、さらなるモチベーションを引き出します。
利益率の高い商品の販売に対してボーナスを出すなど、会社の戦略と連動したインセンティブを設計します。
この仕組みにより、営業メンバーは「頑張れば頑張るほど、自分に返ってくる」という明確なインセンティブを感じ、自律的に行動するようになります。
営業パフォーマンスを「見える化」する
数値目標は設定して終わりではありません。重要なのは、その進捗を「リアルタイム」で確認できる仕組みです。CRM(顧客管理システム)や営業分析ツールを活用し、個人やチームのパフォーマンスを常に可視化しましょう。(Googleシートでも可能です)
日次・週次のKPI追跡:
先行指標: 電話件数、商談数、新規開拓数
遅行指標: 成約件数、売上総額 これらのKPIを日々の業務と結びつけ、小さな目標を積み重ねていけるようにサポートします。
定期的な1on1コーチング: データに基づいたコーチングを徹底します。「なぜ目標に届かないのか?」を感情的に詰めるのではなく、「商談のコンバージョン率が低いね。この部分を改善するために、次はこの練習をしてみよう」といった具体的な改善策を一緒に考えます。
目標は「評価」だけでなく「成長」のためのツールであることを、繰り返し伝えることが大切です。
成功の鍵は『チーム連携』にある
営業とマーケティングの目標を一つにする
長年、営業とマーケティングは別々の目標を追う**「サイロ化」**に陥りがちでした。しかし、これからの時代、両部門が連携することは、成長を加速させるための必須条件です。
共通の目標を持つ: マーケティング部門も、単に「リード獲得数」だけでなく、「営業が商談化したリードの数(SQL)」や「パイプラインへの貢献度」をKPIとして追跡します。 これにより、両部門が「最終的な売上」という共通のゴールに向かって、協力し合えるようになります。
リードの「定義」をすり合わせる: 「質の良いリード」がどんなものか、営業とマーケティングで共通の認識を持ちます。これを「品質基準」(SLA: サービスレベル合意)として文書化すると、よりスムーズな連携が可能になります。 これにより、マーケティングは「営業が本当に必要とするリード」を、営業は「質の高いリード」を効率的に追いかけることができます。
目標達成を支援するマーケティングの役割
マーケティング部門は、営業の数値目標を強力にサポートできます。
質の高いリードを供給する: ターゲット顧客に響くコンテンツやキャンペーンで、営業が追いかけるべき質の高い見込み客を継続的に創出します。
営業を支援するコンテンツを準備する: 営業資料、競合分析レポート、成功事例、製品に関する詳細情報など、商談をスムーズに進めるための「武器」を提供します。
両部門がそれぞれの役割を理解し、お互いの目標に貢献する。この連携が、会社全体の収益を最大化する「最強の収益エンジン」を作り出すのです。
まとめ
営業の数値目標は、単なる「数字」ではありません。それは、経営者のビジョンを現場に落とし込み、チームの行動とモチベーションを方向づけるための「戦略的な羅針盤」です。
最も重要なことは、目標設定を「独断」で行わず、データと現場の声を融合させた「協働プロセス」で行うこと。そして、その目標を、単なる達成の管理ツールではなく、メンバーの成長と挑戦を促すための「コーチングツール」として活用することです。
数値目標を通じて、営業とマーケティングが協力し、組織全体で目標に向かって進んでいく。この仕組みを構築することで、ストレスや不満の源だった目標が、会社を前進させるための「ポジティブな原動力」に変わるでしょう。
目標設定プロセスを管理し、チームを連携させ、成果を上げましょう。
ビジネス用語tips💡(参考用語集)
数値目標: 営業担当者やチームに割り当てられる、特定の期間内の定量的な目標。
トップダウン: 経営層が定めた全社目標から、各部門や個人に目標を割り当てる手法。
ボトムアップ: 現場の意見や能力から、目標を積み上げていく手法。
OTE(On-Target Earnings): 目標達成度に応じた、基本給とコミッションを合わせた報酬総額。
SLA(Service Level Agreement): サービス提供者と顧客の間で合意された、サービス内容や品質基準に関する契約。営業とマーケティングの間で、リードの質について合意する際にも用いられる。
CRM(Customer Relationship Management): 顧客との関係を管理し、営業活動を効率化するためのシステム。
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