私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。
SaaS企業のマーケティングチームが抱えるこれらの悩みは、決して珍しいものではありません。市場が成熟し、多くの企業がテクニカルな集客手法に依存する中、新規顧客獲得のコストは高騰し、売上は伸びても利益が残らない、という事業成長の停滞に直面しています。
しかし、その一方で、広告をほとんど使わずに、既存顧客からのアップセルや紹介だけで右肩上がりの成長を続けるSaaS企業が存在します。彼らが実践しているのは、最新のマーケティング手法でも、高度なAIツールでもありません。ただシンプルに、「顧客のビジネスの可能性を探る」という、最も本質的なアプローチを徹底しているだけなのです。
これは、あなたの会社の「営業」と「カスタマーサクセス(CS)」が、単一の部門ではなく、顧客の成功を追求する「ワンセットのマインド」を持つことで実現します。今回の記事では、この「顧客の可能性を解放する」という、シンプルでありながら最も強力な成長戦略の土台となる思考法を解説します。
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テクニカルなアプローチが成長を鈍化させる理由
多くのSaaS企業は、プロダクト開発と新規顧客獲得に多くのリソースを投下します。その結果、以下のようになります。
提供価値が限定的になる: 自社のサービスが持つ「機能」という狭い枠組みでしか、顧客の課題を捉えられなくなります。顧客が本当に解決したい「事業全体の課題」を見過ごし、単なる機能提供に終始してしまうのです。
部門間の連携が失われる: 「新規顧客獲得はマーケティングと営業の仕事」「既存顧客の満足度はCSの仕事」と、部門間で役割が分断されます。これにより、顧客との関係性が「点」でしかなく、「線」としての深い関与が生まれません。
視野が狭くなり、壁打ち相手がいない: 日々のKPI達成に追われる中で、自社サービスの「限定的な」価値に縛られた発想しか生まれなくなります。テクニカルな議論はできても、顧客の事業全体を俯瞰し、共に未来を描ける戦略的な「壁打ち相手」が社内に存在しない、という孤独な状況に陥ります。
この状況から抜け出すためには、部門の壁を越え、顧客のビジネスを多角的に捉え直す「プロデューサー」としてのマインドセットが不可欠です。
営業とCSの『ワンセット』マインドがビジネスを加速させる
SaaSビジネスの成功は、新規顧客を増やし続けることではありません。既存顧客に、より長く、より深くサービスを使ってもらい、LTV(顧客生涯価値)を最大化することにあります。そして、それを実現するのが、営業とCSが連携し、顧客のビジネスに深く入り込む「ワンセット」のマインドです。
このマインドを持つことで、あなたのチームは、単なる「機能提供者」から、顧客の事業に不可欠な「共創パートナー」へと進化します。
営業: 契約をゴールとするのではなく、顧客のビジネスに潜む「可能性」を探るための初期接点と捉えます。顧客の経営課題やビジョンを深く理解し、その後のCSへの情報共有を徹底することで、関係性を「線」へと繋ぎます。
CS: 顧客の機能的な課題解決だけでなく、事業全体の状況をヒアリングし、新たな課題やニーズを発見する役割を担います。これにより、アップセルやクロスセルの機会を創造し、営業と連携して提案へと繋げます。
この「ワンセット」のマインドが浸透することで、あなたの会社は、顧客のビジネスを「自分ごと」として捉え、能動的に価値を創造し続ける組織へと変わります。これにより、顧客はあなたのサービスを「なくてはならない存在」として認識し、自然と紹介や長期契約へと繋がっていくのです。
まとめ:テクニカルな手法のその先へ
今回の記事では、SaaSビジネスの成長を阻害する要因と、それを打破するための「ワンセット」マインドについて解説しました。最も強力な成長戦略は、小手先のテクニックではなく、顧客のビジネスに深く寄り添い、共に成長を創り出すという、シンプルで本質的なアプローチにあります。
次回のブログ記事では、この「顧客の可能性を探る」というアプローチを、さらに具体的に深掘りします。特に、顧客の事業を「経営者」「組織」「市場」という3つの視点からどう理解し、新たな収益の柱を見つけるか、その具体的な思考法と実践方法を詳細に解説します。
お楽しみに!
ビジネス・マーケティング用語tips
●カスタマーサクセス(CS) 顧客がSaaSを導入した後、そのサービスを最大限に活用し、事業で成功を収められるよう支援する活動のこと。
●LTV(Life Time Value) 「顧客生涯価値」のこと。一人の顧客が、企業との取引開始から終了までの期間にもたらす利益の総額。
●アップセル/クロスセル アップセル: 顧客が現在利用しているプランよりも高額なプランへ契約をアップグレードさせること。 クロスセル: 顧客が現在利用しているサービスに加え、別のサービスも併せて契約してもらうこと。
●インサイト 顧客の行動や心理の背後にある、無意識の動機や真の欲求のこと。
●MVV(ミッション・ビジョン・バリュー) 企業の「存在意義」「目指す未来」「大切にする価値観」を表す言葉。経営判断や従業員の行動規範の土台となる。
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