2025/08/14

多店舗展開で壁を感じていませんか?マネジメント課題を解決し、組織を成長させる戦略とは

多店舗展開を成功させるには、マネジメントの課題解決が不可欠です。本記事では、多店舗展開で多くの経営者が直面する共通の課題を紐解き、組織全体を強化し、成長を加速させるための具体的な戦略と、CMO代行・組織コーチングの視点から解決策を解説します。

上村啓太

2025/08/14

多店舗展開で壁を感じていませんか?マネジメント課題を解決し、組織を成長させる戦略とは

多店舗展開を成功させるには、マネジメントの課題解決が不可欠です。本記事では、多店舗展開で多くの経営者が直面する共通の課題を紐解き、組織全体を強化し、成長を加速させるための具体的な戦略と、CMO代行・組織コーチングの視点から解決策を解説します。

上村啓太

私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。

多店舗展開の成功と失敗を分ける「マネジメント」の壁

こんにちは、CMO代行と組織コーチングの専門家、上村です。北海道札幌から、日々奮闘されている経営者の皆さんに寄り添い、事業と組織の成長をサポートしています。

多店舗展開は、事業を大きく飛躍させるための重要なフェーズですよね。

成功すれば、売上は一気に倍増し、会社のブランド力も高まります。しかし、同時に「マネジメント」という大きな壁にぶつかることも少なくありません。店舗が増えるほど、経営者の目が届かなくなり、店舗ごとの品質にばらつきが出たり、従業員間の連携が希薄になったりといった問題が起こりやすくなります。

「現場は頑張っているはずなのに、なぜか数字が伸びない」

「店舗間の情報共有がうまくいかない」

「優秀な店長が育たず、いつも私が現場に引っ張り出されてしまう」

そんな悩みを抱えている経営者の方は、実はとても多いんです。これらの課題を放置すると、せっかくの多店舗展開が、むしろ会社の成長を妨げる要因になってしまう可能性もあります。このブログでは、そんな多店舗展開におけるマネジメントの課題をどう解決し、組織全体を次のステージへと導くかについて、私の経験に基づいた具体的な考え方をお伝えしていきます。


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多店舗展開でありがちなマネジメントの3つの課題


多店舗展開をしている、またはこれから始める方が直面しやすいマネジメントの課題は、大きく3つのフェーズに分けることができます。

  1. 「点」から「線」への移行期における課題 最初の1店舗、2店舗までは、経営者や創業メンバーの想いが直接現場に届きやすく、細部まで目が届きます。しかし、3店舗、4店舗と増えていくと、物理的にすべてを管理することが難しくなります。この段階で起こりがちなのが、店舗ごとにルールやサービス品質にばらつきが出始めることです。たとえば、接客のレベルや商品の陳列方法、お客様への対応が店舗によって異なり、「あの店舗は良かったけど、この店舗はイマイチだった」という声をお客様からいただくようになる。こうなると、せっかくのブランドイメージも揺らいでしまいます。

  2. 「情報共有」と「連携」の課題 店舗数が増えるにつれて、店舗間の情報共有が滞りがちになります。成功事例やお客様からのフィードバックが、他の店舗にうまく共有されず、一店舗だけのノウハウにとどまってしまう。また、特定の店舗で抱えている問題や悩みも、他の店舗の協力なしには解決できないことが多くあります。こういった情報共有や連携が不足すると、組織全体のパフォーマンスが低下するだけでなく、店舗同士の間に競争意識ではなく対立意識が生まれてしまうことも。

  3. 「店長育成」と「自律的な組織」への移行課題 多店舗展開において、店長は「店舗の経営者」と言っても過言ではありません。しかし、多くの企業では、現場で優秀なプレーヤーだった人をそのまま店長に抜擢することがよくあります。すると、「プレイヤーとしては優秀だけど、マネジメントや教育が苦手」「売上は追えるけど、チームビルディングができない」といった課題が出てきます。この段階で、店長が自律的に考え、行動し、チームを導けるような育成の仕組みがなければ、いつまでたっても経営者が現場の火消しに走り回ることになり、さらなる店舗展開どころではなくなってしまいます。


課題解決の鍵は「組織を自律的に動かすCMO視点」


これらの課題を乗り越えるためには、単なる「店舗運営の改善」ではなく、「組織全体を自律的に動かす仕組みづくり」が必要です。ここで重要になるのが、CMO代行と組織コーチングの視点を組み合わせたアプローチです。

CMO(最高マーケティング責任者)の視点では、多店舗展開を「一つのブランド」として捉え、全店舗で一貫した顧客体験を提供するための戦略を立てます。どの店舗に行っても「この会社らしい」と感じてもらえるような、揺るぎないブランドの軸を確立することが重要です。具体的な商品やサービス、接客の品質はもちろんのこと、店舗の雰囲気やSNSでの情報発信、口コミへの対応まで、すべてが一つのマーケティング活動として繋がっていると捉えます。

組織コーチングの視点では、その戦略を絵に描いた餅で終わらせないための「実行力」にフォーカスします。店長や現場スタッフ一人ひとりが、なぜその戦略が必要なのかを理解し、主体的に行動できるような文化を醸成するお手伝いをします。上から指示するだけのマネジメントではなく、「どうすればより良くなるか?」を一緒に考え、対話を通じて個人の能力を引き出し、チーム全体のパフォーマンスを最大化していきます。

この二つの視点を融合させることで、単発的な施策ではなく、継続的に成長し続けることができる組織へと変わっていくのです。


課題解決ステップ1:ブランドの「核」を再定義する


多店舗展開で一番最初にやるべきことは、貴社が「何者であるか」をもう一度、深く掘り下げて再定義することです。これは、組織の「あり方」や「人格」を明確にするブランディングのプロセスです。

  • 創業の理念・原点を紐解く 「なぜこの事業を始めたのか」「どんなお客様を幸せにしたいのか」といった創業時の想いは、貴社独自のDNAです。この想いを言語化し、全従業員が共有することで、すべての行動の判断基準ができます。

  • お客様に提供する「特別な体験」を明確にする 競合他社にはない、貴社ならではの「特別な体験」は何でしょうか?たとえば、ただ商品を売るだけでなく、「来店するだけで元気になれる接客」や「お客様の人生に寄り添う提案」など、お客様の記憶に深く刻まれる価値を見つけ出します。

  • ビジョンと価値観を浸透させる 「私たちはどこに向かうのか」「そのために何を大切にするのか」というビジョンや価値観を、日々の業務に落とし込んでいきます。これが浸透することで、店舗間でバラつきが起こりにくくなり、組織全体の一体感も生まれます。

この「核」が定まると、各店舗でどう行動すべきかの指針が明確になり、店長は自信を持ってチームを導くことができます。これが、多店舗展開の成功に向けた最初の、そして最も重要なステップです。


課題解決ステップ2:自律的な店長を育成する「フィードバックMTG」の導入


「優秀な店長が育たない」という課題を解決するためには、単なる業務報告会ではない、質の高い「フィードバックMTG」を仕組みとして導入することが効果的です。

  • 目的を明確にする フィードバックMTGは、「反省会」ではなく、「前に進むための時間」であることを参加者全員で共有します。個人の成長やチームの課題解決が目的であり、誰かを責める場ではありません。

  • 「WILL」「CAN」「MUST」フレームワークの活用 店長一人ひとりに、「自分がしたいこと(WILL)」「できること(CAN)」「組織としてすべきこと(MUST)」を整理してもらいます。この3つの重なり合う領域を見つけ出すことで、店長は自分の情熱や強みを活かしながら、組織に貢献する道筋を自分で見つけられるようになります。これにより、やらされ感から主体的な行動へと意識が変わります。

  • 具体的なアクションプランの設定 フィードバックMTGでは、話すだけで終わらせず、次のアクションを明確に設定します。KPT(Keep/Problem/Try)などのフレームワークを活用し、「続けること(Keep)」「やめること(Problem)」「挑戦すること(Try)」を話し合い、具体的な実行計画へと落とし込みます。

このようなMTGを月次で継続することで、店長はマネジメントの「型」を身につけ、自律的にPDCAを回せるようになります。そして、その店長が自分のチームメンバーを育成する良い循環が生まれます。


課題解決ステップ3:デジタルツールで店舗間の連携を強化する


多店舗展開では、物理的な距離を越えて、全店舗が「一つのチーム」として機能することが重要です。これを実現するために、デジタルツールを戦略的に活用します。

  • SNSやLINEの活用 店舗ごとの成功事例をリアルタイムで共有する社内SNSや、店長同士が気軽に相談し合えるグループLINEなどを活用することで、店舗間の連携を強化できます。また、お客様への情報発信も全店舗で足並みを揃え、ブランドイメージの一貫性を保ちます。

  • データ分析による全体最適化 WebサイトやGoogleビジネスプロフィール、SNSなどのデジタルチャネルから得られるデータを一元管理し、全店舗で共有します。どの店舗のどの施策が効果的だったのか、お客様はどんな情報に興味があるのかといったデータを可視化することで、感覚に頼らない意思決定が可能になり、組織全体のパフォーマンスを底上げします。

  • AIによる業務効率化 AIを活用して記事作成やプレスリリースを効率化し、マーケティング活動のスピードを向上させます。これにより、マーケティング担当者や店長が本来やるべき「お客様と向き合う時間」「チームメンバーと向き合う時間」を確保することができます。

これらのツールを導入する際も、ただツールを入れるだけでなく、「なぜこれを使うのか」「どう使えばチームの成長に繋がるのか」をCMO代行として、組織コーチングの視点から浸透させていきます。


最後に:多店舗展開は「経営者の成長」と「組織の成長」の物語


多店舗展開の成功は、単に店舗数を増やすことではありません。それは、経営者自身が「プレイヤー」から「仕組みを創る人」へと成長し、組織全体が自律的に動き出す物語です。

その道のりは、決して楽なものではありません。しかし、だからこそ、その壁を乗り越えた時、事業は劇的に成長します。私は、その壁を乗り越えるための「きっかけ」を提供し、社長の右腕として、そして組織の伴走者として、事業と組織の両輪で成長をサポートします。

「変わりたい」「もっと成長したい」「地域でNo.1になりたい」その強い想いを、ぜひ私に聞かせてください。まずは、無料の「壁打ちセッション」から、一緒に貴社の未来を描いていきませんか?

【CMO代行組織コーチング】北海道札幌市のマーケティング&コーチングカンパニー

URL:https://velet.jp/

個別セッションMTG用URL  https://timerex.net/s/uemurankeitan_baea/7942e040


ビジネス・マーケティング用語集

  • CMO(最高マーケティング責任者): Chief Marketing Officerの略。企業のマーケティング活動全般を統括し、ブランド戦略から集客施策までを指揮する役員。

  • 組織コーチング: 組織全体のパフォーマンス向上を目的としたコーチング手法。個々のメンバーの能力開発だけでなく、チームの連携強化や自律的な問題解決能力を育成する。

  • ブランディング: 顧客の心の中に、独自のブランドイメージや価値を確立するための活動。

  • パーパス: 企業の存在意義や、何のために事業を行っているのかを示すもの。

  • KPTフレームワーク: Keep(続けること)、Problem(問題点)、Try(次に挑戦すること)の3つの視点で振り返りを行い、改善活動に繋げるフレームワーク。

  • PDCA: Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の頭文字をとった、業務改善のためのサイクル。

  • デジタルチャネル: Webサイト、SNS、LINEなど、デジタル技術を用いた集客や顧客との接点のこと。

  • Googleビジネスプロフィール: Google検索やGoogleマップに表示される、店舗や会社の基本情報。MEO(マップエンジン最適化)対策の基本となる。

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