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懸命にやっているはずなのに…なぜPDCAは空回りするのか
社長、毎日お疲れさまです。
おそらく、このブログを読んでくださっているあなたは、きっと真剣に会社の未来を考えて、現場のリーダーやメンバーと一緒に「PDCA」を回そうと奮闘されている事と思います。しかし、多くの経営者から「PDCAを回しているはずなのに、なぜか成果につながらない」「数字は追っているけれど、組織が停滞しているように感じる」といったお悩みをよく耳にします。一生懸命やっているからこそ、その空回り感が大きなストレスになってしまいますよね。
この「頑張っているのに成果が出ない」という状態は、決してあなたが怠けているわけでも、メンバーの能力が低いわけでもありません。実は、PDCAが単なる「業務のチェックリスト」になってしまっていて、本来持っているはずの「成長エンジン」としての役割を果たせていないケースがほとんどなんです。では、一体どこにその原因があるのでしょうか。
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PDCAが回らない組織の「3つの根本原因」
PDCAがうまく機能しない原因は、大きく分けて3つのフェーズに潜んでいます。計画の段階、実行と評価の段階、そして改善の段階です。それぞれのフェーズで何が起きているのか、一緒に考えてみましょう。この原因を深く理解することが、組織を変革するための第一歩になります。
原因1:Plan(計画)が「絵に描いた餅」になっている
まず、多くの会社でPDCAの歯車が噛み合わない一番の要因は、最初の「Plan(計画)」にあります。せっかく時間をかけて計画を立てても、それが市場や顧客のリアルな声とずれていたり、単に「前年比120%!」といった抽象的な目標で終わってしまったりしていませんか? これでは、現場のメンバーは何をどう頑張ればいいのか分からず、行動に結びつきません。
この計画の段階で重要なのは、「自分たちは誰に、どんな価値を届けるのか」という本質的な問いに答えを出すことです。つまり、市場における「勝ち筋」を明確にする戦略設計が不可欠です。市場分析や競合分析が不足したまま、「とにかく売上を上げる」といった精神論的な計画では、メンバーは迷走してしまいます。CMOの視点から見ると、これは「戦略」が欠けている状態と言えるでしょう。
原因2:Do・Check(実行・評価)が「他人事」になっている
次に、計画を実行に移す「Do」と、その結果を評価する「Check」のフェーズです。ここで多くの組織が陥りがちなのが、「上から指示されたことをこなすだけ」という他人事の感覚です。目標設定が経営陣だけで決められ、現場がその目標に腹落ちしていない場合、メンバーは単なるタスクとして作業を消化するだけになってしまいます。
これでは、実行段階で自律的な工夫や改善は生まれませんし、たとえCheckの段階で成果が出なくても「まあ、言われた通りにやっただけだし」という意識が芽生えてしまいます。組織コーチングの視点では、これはメンバーの「WILL(したいこと)」と「MUST(すべきこと)」が繋がっていない状態です。目標を自分ごととして捉えられていないため、PDCAの当事者意識が欠如してしまっているのです。
原因3:Act(改善)が「場当たり的」で終わっている
そして、PDCAの最後の「Act(改善)」です。Checkの結果を受けて、「反省会」で終わってしまったり、その場しのぎの対策で終わってしまったりするケースは少なくありません。うまくいかなかった原因を深掘りし、それを次のPlanに活かすというサイクルが途切れてしまうんです。
たとえば、「今月の売上が目標未達だったから、来月はもっと頑張ろう」という精神論で終わっていませんか? あるいは、「A社のキャンペーンが良さそうだから、うちも真似してみよう」といった場当たり的な改善になっていませんか? これでは、組織にナレッジ(知識や経験)が蓄積されず、いつまで経っても同じ失敗を繰り返してしまいます。本当の意味での「Act」とは、成功も失敗も言語化し、組織の資産として次の成長に繋げることなんです。
PDCAを「最強の成長エンジン」に変えるための5つのステップ
それでは、どうすればPDCAを「絵に描いた餅」から「最強の成長エンジン」へと変えられるのでしょうか? ここでは、CMO代行と組織コーチングの視点から、具体的な5つのステップをご紹介します。これらのステップを踏むことで、あなたの会社はきっと停滞感を打ち破り、自律的な成長を始められるはずです。
ステップ1:全社員で「現在地」と「ありたい姿」を共有する
GAPを共有することから。
組織全体の「ありたい姿=ゴール」を再確認することから始めましょう。多くの企業は、日々の業務に追われてしまい、「私たちは何のために存在しているのか?」「どこに向かっているのか?」という大切な問いを見失いがちです。経営トップだけでなく、すべてのメンバーで会社の「パーパス(存在意義)」や「ビジョン(ありたい姿)」について話し合う時間を持つことが非常に重要です。
全員で会社の「現在地」と「目指すべきゴール」を共有し、腹落ちさせる。これこそが、PDCAを自分ごとにするための土台になります。このプロセスは、いわば「企業としてのあり方(CI)」を再定義する作業です。この土台がしっかりしていれば、どんな計画もブレることがなくなります。
ステップ2:「勝ち筋」を明確にする戦略設計
戦略とは何かを捨てる事。
次に具体的な「勝ち筋」を描く戦略設計に移ります。PDCAのPlanの質を高めるためには、単に売上目標を掲げるのではなく、市場全体を俯瞰し、自社の強みを活かせる「ニッチ」な領域を見つけ出すことが不可欠です。たとえば、北海道の市場で、どんなお客様に、どんな独自の価値を提供すれば「この分野ならあの会社だよね!」と言われるNo.1になれるのか。
この「勝ち方の設計図」を描くことが、CMO代行として私たちが最も大切にしていることです。このステップでは、顧客の深いニーズを掘り下げ、競合との違いを明確にし、具体的な商品・サービスを磨き上げていきます。そうすることで、PDCAの最初の計画が、根拠のある、説得力のあるものへと生まれ変わるんです。
ステップ3:現場が「当事者」になるための仕組みづくり
行動と成果の最大化が鍵。
戦略を設計したら、次は「実行(Do)」フェーズです。このフェーズでは、現場のメンバーが「やらされ感」ではなく、「やってやるぞ!」という当事者意識を持てるように、仕組みを整えることが大切です。その鍵を握るのが、目標設定のプロセスに現場を巻き込むことです。経営層が一方的にKPIを伝えるのではなく、「この目標を達成するために、あなたたちは何をすべきだと思う?」と一緒に考える対話を繰り返します。
組織コーチングの視点では、個々のメンバーの「WILL(したいこと)」や「CAN(できること)」を尊重し、それを会社の「MUST(すべきこと)」とどう結びつけるかを共に探していきます。これにより、メンバーは自分の強みを活かして目標達成に貢献できるという実感を得られ、PDCAが自分の成長にも繋がる「マイ・エンジン」へと変わっていきます。
ステップ4:データと感性の両輪で「Check」を磨く
当初描いたGAPの差に照らして考える。
PDCAの「Check」フェーズは、ただの「数字の確認」に留めてはいけません。もちろん、売上やアクセス数といったデータは非常に重要です。しかし、それと同時に、お客様からの感謝の声や、現場のメンバーが感じた「肌感覚」といった「感性」も大切にしましょう。データが示す客観的な事実と、感性が捉える主観的なリアルを両方見つめることで、より深い洞察が得られます。
月次のフィードバックMTGでは、単なる成果報告だけでなく、「なぜその結果が出たのか?」「どうすればもっと良くなったか?」を全員で言語化する時間にしてください。KPTフレームワーク(Keep, Problem, Try)のようなツールを使うと、話が整理しやすく、建設的な議論につながります。この対話を通じて、組織は「反省会」ではなく、「次への一歩」を踏み出せるようになります。
ステップ5:成功体験を共有し、次の「Plan」へとつなぐ
個人からチームの成功体験は何か。
最後の「Act」のフェーズは、ただ改善策を立てるだけでなく、組織全体のモチベーションを高める重要な時間です。特に、小さな成功体験を全員で共有し、喜び合う文化を醸成してください。成功したプロセスをナレッジとして記録・共有することで、組織全体の「勝ちパターン」が蓄積されていきます。
この蓄積されたナレッジこそが、次のPDCAの「Plan」をより精度高く、より自信を持って立てられる根拠になります。成功の要因を明確にすることで、メンバーは「自分たちの力で成果を出せた」という自信を深め、PDCAサイクル全体がより力強いものへと変化していきます。PDCAは、こうして「単なる業務」から「組織の成長物語」へと昇華していくのです。
それでも「自分たちだけでは難しい…」と感じたら
気付きと行動、わかるとできるの違い。
ここまで読んで、「頭ではわかるけれど、日々の業務に追われてそこまで手が回らない」「誰が旗振り役をすればいいのか分からない」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。特に中小企業では、経営者がいくつもの役割を兼務しているため、客観的な視点を持ってPDCA全体を設計・推進するのは至難の業です。
そんな時は、一度外部の専門家を頼るのも一つの手です。私たちの「CMO代行サービス」は、ただマーケティング戦略を立てるだけでなく、組織コーチングの視点から現場メンバーの「自律」を促し、PDCAを最強の成長エンジンへと変える超伴走型のプロジェクトです。北海道の事業で停滞を感じているなら、私たちがその扉を開くきっかけ(CUE)になれるかもしれません。
まずは、あなたの会社の現状や「ありたい姿」について、気軽にお話を聞かせていただけませんか? 無料の「壁打ちセッション」をご用意しています。あなたの会社が持つ可能性を、私たちと一緒に引き出していきましょう。
【CMO代行組織コーチング】北海道札幌市のマーケティング&コーチングカンパニー
URL:https://velet.jp/
個別セッションMTG用URL https://timerex.net/s/uemurankeitan_baea/7942e040
ビジネス・マーケティング用語集(tips)
PDCAサイクル: Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の4つのステップを繰り返し行うことで、業務プロセスを継続的に改善していく手法。
KPI(重要業績評価指標): Key Performance Indicatorの略。組織や個人の目標達成度を測るための具体的な指標。たとえば、「売上」や「顧客獲得数」など。
HNT戦略: 北海道ニッチトップ戦略の略。特定の市場や顧客層に特化し、その分野で圧倒的なNo.1を目指す戦略。
STP戦略: Segmentation(市場細分化)、Targeting(ターゲット選定)、Positioning(自社の立ち位置明確化)の略。市場の中で自社が勝てる場所を見つけるためのマーケティング戦略の基本。
KPTフレームワーク: Keep(良かったこと)、Problem(課題)、Try(次に挑戦すること)の頭文字をとったフレームワーク。チームでの振り返りを建設的に行うための手法。
CI(コーポレート・アイデンティティ): Corporate Identityの略。企業が自社の理念やビジョンを社内外に一貫して示すこと。企業の「らしさ」や「人格」を明確にすること。
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