私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。
「おかげさまで、仕事は途切れることがないんですよ。でも、忙しい割に、手元に全然利益が残らない…」
このような悩みを抱える経営者の方は、BtoBサービス業界、特にWeb制作やデジタルマーケティング支援の分野で少なくありません。新規顧客獲得に奔走し、一つひとつの案件をこなす日々。一見、順調な売上に見えますが、その裏側には、常に新しい仕事を探し続けなければならない「不安定さ」と、利益率が低いままの「薄利多売」という構造的な課題が隠されています。
そして、多くの制作会社が顧客と結ぶ「月額数万円の保守契約」は、本来であれば事業を成長させるための大切な費用です。しかし、これがいつしか「ただの維持費」となり、積極的な成長への投資と認識されなくなってしまう。この「費用」という観点から抜け出し、顧客にとっての「攻めの投資」へと価値を高めることこそ、あなたの会社の事業を次のステージへと引き上げる鍵なのです。
今回の記事では、この「売上は上がるが、利益が残らない」という事業成長の停滞から抜け出し、安定した高収益体質へと変わるための思考法を解説します。そして、私たちがどのようにして既存顧客のビジネスを深く理解し、利益を最大化する「事業ポートフォリオ」を再構築するのか、その具体的なステップをご紹介します。
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なぜ多くの制作・支援会社は「薄利多売」に陥るのか?
「薄利多売」とは、利益率の低い商品を数多く売ることで、全体の利益を確保するビジネスモデルです。多くの制作・支援会社がこれに陥るのには、いくつかの明確な理由があります。
制作型ビジネスモデルの限界: Webサイト制作や単発の広告運用など、成果物が決まっている「制作型」のビジネスは、一度納品が完了すると売上はゼロに戻ります。常に次の案件を探し、見積もり、提案という「狩猟」を続けなければなりません。
価格競争の激化: 同業他社がひしめく中で、新規顧客を獲得するために、どうしても価格競争に巻き込まれがちです。相場よりも安く引き受けることで、一時的に受注は増えますが、その分利益は削られ、多忙なだけで疲弊してしまいます。
既存顧客の放置: 目の前の新規案件に追われ、せっかく獲得した既存顧客との関係性を深めることに十分な時間を割けていません。彼らが持つ「潜在的な悩み」や「次の事業機会」を見逃し、新たな収益の柱を育てるチャンスを逃しているのです。
この悪循環を断ち切るには、ビジネスの根本的な「あり方」を見直す必要があります。
利益を最大化する「事業ポートフォリオ再構築」の思考法
「薄利多売」から抜け出し、安定した高収益体質へと変わるためには、「制作型」から「伴走型」へとビジネスモデルを転換することが不可欠です。私たちはこのプロセスを「事業ポートフォリオ再構築」と呼び、以下の3つのステップで実現します。
【ステップ1】「利益の現在地」を徹底的に見える化する
まず、あなたの事業の「利益の現在地」を客観的に把握することから始めます。多くの会社は売上全体は見ていますが、どのサービスが、どの顧客から、どれだけの利益を生んでいるかを詳細に分析していません。
私たちが着手するのは、以下の3つの側面の詳細な分析です。
商品・サービス別の利益率: 一つひとつの商品やサービスの原価、作業工数、そしてそこから生まれる利益を明確にします。これにより、一見儲かっているように見えて、実は工数ばかりかかっている「疲弊を生むサービス」が明らかになります。
顧客別のLTV(顧客生涯価値): 顧客をセグメントに分け、各顧客が長期的にどれだけの利益をもたらすかを算出します。これにより、単発の大型案件よりも、小規模でも継続的な取引をしてくれる顧客の方が、実は事業の土台を支えているという事実が見えてきます。
無駄なコストの特定: 広告費、外注費、人件費など、あらゆるコストを「売上」ではなく「利益」にどれだけ貢献しているかという視点で再評価します。
このステップを通じて、「なんとなく」の感覚ではなく、データに基づいた「利益が残る」事業構造を再認識し、高収益体質への第一歩を踏み出します。
【ステップ2】「制作型」から「伴走型」へビジネスモデルを転換する
「利益の現在地」が明確になったら、次に収益性の高い「伴走型サービス」への転換を検討します。これは、一度の納品で終わるのではなく、顧客の事業成長に長期的に関与することで、安定的な収益と高いLTVを確保するモデルです。
<「費用」から「攻めの投資」へ変える具体的なステップ>
多くのWeb制作会社が提供する月額数万円の保守・運用サービスは、本来であればサーバー維持やセキュリティ更新など「Webサイトを健全に保つための費用」です。しかし、私たちはこの価値を「攻めの投資」へと昇華させます。
顧客の事業に深く入り込む: 月に一度の定例会を「Webサイトの進捗報告会」から「事業の成長を語り合う作戦会議」に変えます。ここでは、売上や顧客の声を深くヒアリングし、事業全体の課題を共に探ります。
潜在的なニーズを言語化し、追加提案を行う:
「集客はできているが、問い合わせ後の成約率が低い」という顧客には、Webサイト上のコンテンツや導線改善を提案。
「新しい顧客層にリーチしたい」という顧客には、その層に響くコンテンツマーケティングやSNS戦略を提案。
「社内のマーケティング担当者が育たない」という顧客には、週次での育成支援やコーチングサービスを提案。
このプロセスを通じて、顧客は「Webサイトの保守」という費用ではなく、「事業成長のための戦略的なパートナーシップ」に数十万円を投資する価値を感じるようになります。
【ステップ3】「誰でもいいから」を卒業し、「選択と集中」を行う
最後に、新しいビジネスモデルにフィットする「本当に価値を認めてくれる顧客」に焦点を絞ります。
「安くてもいいから頼みたい」「Webサイトだけ作ってほしい」といった要望に応えるのではなく、「事業成長にコミットしてくれるパートナーを探している」「長期的な視点でマーケティングを支援してほしい」という、あなたの提供する付加価値を理解してくれる顧客に絞り込みます。
この「選択と集中」は、一見、顧客数が減ってしまうように思えますが、結果的には単価の向上と利益率の改善に繋がり、市場におけるあなたの会社の「独自性」を確立します。これにより、価格競争から完全に脱却し、あなたのサービスが「なくてはならない存在」となるのです。
まとめ:事業の成功は、利益と顧客価値の「両輪」で決まる
今回の記事では、多くのBtoBサービス会社が直面する「薄利多売」の課題を解決するための、3つのステップを解説しました。
利益の現在地を見える化する
「制作型」から「伴走型」へ転換する
「選択と集中」で高収益な顧客に絞る
このプロセスを通じて、貴社は単なる「外注先」から、顧客の事業成長に深くコミットする「共創パートナー」へと進化します。そして、この進化こそが、売上と利益を同時に向上させ、持続的な成長を可能にする唯一無二の道なのです。
ビジネス・マーケティング用語tips
●事業ポートフォリオ 企業が保有する事業や商品・サービスの組み合わせのこと。事業ポートフォリオを分析することで、どの事業に資源を集中すべきか、どの事業から撤退すべきかを判断できる。
●薄利多売 一つあたりの商品の利益は少ないが、販売量を増やすことで全体の利益を確保するビジネスモデル。
●制作型ビジネスモデル Web制作やシステム開発など、完成した「成果物」に対して対価が発生するビジネスモデル。
●伴走型ビジネスモデル 顧客の事業に長期的に関わり、課題解決や成長支援を継続的に行うことで、月額やプロジェクト単位で対価を得るビジネスモデル。
●LTV(Life Time Value) 「顧客生涯価値」のこと。一人の顧客が、企業との取引開始から終了までの期間にもたらす利益の総額。
●ROI(Return On Investment) 「投資収益率」のこと。投資した費用に対して、どれだけの利益が得られたかを測る指標。
VELETは「CMO代行×組織育成」という二つの視点から、事業と組織の強化を担い、持続的な成長を目指す経営者の方を支援しています。
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