私たちは、貴社のブランドが輝き、測定可能な事業成果をもたらす、高性能のマーケティング機能と自律成長組織の構築を専門としています。
6人で8時間向き合って見えた「私たちの未来」
札幌で「CMO代行と組織コーチング」を行っているVELET代表の上村啓太です。
一昨日、札幌市内のある美容クリニックで、朝9時から夕方18時まで、院長とスタッフ5名の計6名で「未来創造ミーティング」を行いました。8時間という長丁場。正直、最初は「こんなに長い時間、本当に必要なのか」と思われたかもしれません。
でも、終わってみれば、その8時間が6人の未来を変える起点になりました。
経営者は、本当は一人で走りたくない
多くの経営者が口にしない言葉があります。
「自分だけが先を見ている気がする」
「スタッフは言われたことはやってくれるけど、本当にこの未来を一緒に目指してくれているのだろうか」
「もしかして、自分だけが空回りしているんじゃないか」
この美容クリニックの院長も、最初はそうでした。
売上目標も、理念も、ビジョンも、すべて自分の頭の中にある。でも、それがスタッフの心に本当に届いているのか。共に歩んでいると言えるのか。そんな不安を抱えながら、日々の診療に追われていました。
実は、このクリニックには明確な課題がありました。
スタッフ間の連携不足。カウンセリングの質にばらつきがある。ヒアリングが浅く、提案が弱い。そして何より、トップダウンの指示待ち姿勢が染み付いていました。
「言われたことはやる。でも、それ以上は動かない」
そんな空気が、静かにクリニック全体を覆っていたのです。
経営者の孤独は、想像以上に深いのです。
前半4時間:「実力って、何だろう?」
未来創造ミーティングの前半、私はあえて売上の話も、目標の話もしませんでした。
まず全員に問いかけたのは、こんな質問でした。
「あなたにとって『実力』って、何ですか?」
最初は戸惑いがありました。実力なんて、売上で測られるもの。患者さんの数で評価されるもの。そう思い込んでいたからです。
でも、一人ひとりが自分の言葉で語り始めたとき、場の空気が変わりました。
ある受付スタッフは、こう言いました。
「私にとっての実力は、関わる人全ての可能性を引き出す力、です」
ある看護師は、こう語りました。
「私は、相手の空間を認めて、ちゃんと聴ける力だと思います」
売上でも、契約数でもない。自分たちなりの「実力の定義」が、その場で次々と生まれていったのです。
ここで大切なのは、評価軸が他者比較から自己基準へとシフトしたことでした。
「あの人と比べて自分はダメだ」ではなく、「自分はこういう実力を磨きたい」。そう思えたとき、初めて人は本音を語れるようになります。
そして、この半年の振り返りでは、個人の「過去・現在・未来」も棚卸ししました。
「実は、将来こんなことをやりたいんです」
「家族のことがあって、5年後のことは正直考えられていませんでした」
「このクリニックで、もっと患者さんに寄り添える仕事がしたいんです」
6人それぞれの「私」が、そこにありました。
仕事の場で、自分のプライベートな想いを語ることに、最初はみんな戸惑っていました。でも、院長が自分の想いを語り、スタッフ一人ひとりが心を開いたとき、「質問しやすい空気」「失敗を共有できる文化」が、その場に生まれ始めたのです。
これが、心理的安全性の醸成でした。
後半4時間:視座が変わった瞬間
後半は、クリニックの1年後、3年後、5年後のビジョンを描く時間です。
そして、ここで大きな変化が起きました。
あるカウンセラーのスタッフが、こう言ったのです。
「私、これまでずっと『施術を売る』ことが仕事だと思っていました。でも、違うんですね。患者さんの未来を一緒に描くことが、私の仕事なんだって、今日気づきました」
それまで、カウンセリングは「今日何をするか」を決める場でした。でも、この日を境に、このスタッフは「事前プランニング」を始めたのです。
患者さんが半年後、1年後にどうなりたいのか。そのために今日は何をすべきか。そんな視点で話すようになりました。
結果、半年プランや長期契約が、自然に取れるようになったのです。
これは単なるスキルアップではなく、視座の変化でした。
「お客様と同じ視点で話せるようになった」
その言葉通り、スタッフは「売る人」から「一緒に未来を描く人」へと変わっていったのです。
連携が生まれた、本当の理由
もう一つ、大きな変化がありました。
受付と看護師の連携が、劇的に強化されたのです。
それまでは、受付は受付、看護師は看護師。それぞれが自分の役割をこなすだけで、カウンセリング後に「あの患者さん、どうだった?」と話し合うことはほとんどありませんでした。
でも、この日を境に、スタッフたちは自発的に意見交換をするようになりました。
「さっきの患者さん、こんなこと言ってたんです」
「だったら、次はこういう提案をしてみたらどうでしょう?」
こうした会話が、自然発生的に生まれ始めたのです。
なぜか。
それは、全員が「私たちの実力」を共通言語として持ち、「私たちの未来」を自分事として捉えるようになったからです。
共通言語が生まれると、壁がなくなります。
受付も看護師もカウンセラーも、みんな同じ未来を見ている。だから、自然に助け合える。自然に提案し合える。
そして、この連携が生まれたことで、スタッフ一人ひとりのモチベーションも上がりました。
「もっと患者さんと話したい」
「もっと良い提案がしたい」
そんな意欲が、場の空気を変えていったのです。
数字の先にある「ありたい姿」
もちろん、経営において数字は重要です。売上目標、利益率、患者数。それらがなければ、クリニックは続けられません。
でも、数字だけでは、人は動きません。
「なぜ、その数字を達成したいのか」
「その先に、どんな未来があるのか」
「私たちは、何のために働いているのか」
その問いに答えられたとき、初めて数字が「自分事」になります。
このクリニックの皆さんは、8時間かけて、その答えを見つけました。
売上目標の先にあるのは、もっと多くの患者さんに喜んでもらえる施術メニュー。新しい機器の導入。スタッフ一人ひとりが成長できる環境。そして、「ここで働けて良かった」と心から思える組織。
最初はバラバラだった夢が、対話を重ねるうちに、一本の線でつながりました。
「私たちって、結局『患者さんが心から笑顔になれる場所』を作りたいんですよね」
その言葉が出たとき、6人全員がうなずきました。
売上も、技術も、働き方も、すべてはその一点に向かっていたのです。
数字は、手段です。大切なのは、その先にある「ありたい姿」なのです。
全員が「自分事」として動き出す組織へ
ミーティングが終わったとき、院長がこう言いました。
「今日、初めてスタッフ一人ひとりの想いを知りました。そして、私の想いも、やっと伝わった気がします」
そして、院長はこうも語ってくれました。
「一人で走るのは、もう終わりにします。これからは、みんなで走ります」
スタッフの一人も、こう語ってくれました。
「これまでは、院長の夢を手伝っている感覚でした。でも今日、それが『私たちの夢』になりました」
これが、愛と信頼の組織の始まりです。
経営者が一人で走るのではなく、全員が「自分事」として未来に向かって動き出す。それは、8時間という時間をかけて、お互いの心を開き、想いを重ね合わせた先に生まれるものなのです。
成果は、もう出始めている
この未来創造ミーティングから数日。
すでに、目に見える変化が現れています。
あるスタッフは、事前プランニングを徹底することで、半年プランや長期契約を獲得し始めました。患者さんと同じ視点で話せるようになったことで、提案の質が劇的に上がったのです。
受付と看護師は、カウンセリング後に自発的に意見交換をするようになりました。この連携が、お互いの安心感とモチベーション向上につながっています。
そして何より、スタッフから「もっと話したい」という声が上がるようになりました。プラスαの提案(内服薬の提案など)も、自然発生的に生まれています。
これらは、定量化しづらい成果です。でも、組織の健全性を示す重要なサインなのです。
見えない成果が、見える成果の土台になっている。
売上や契約数という「見える成果」は、実は「もっと話したい」「もっと良くしたい」という「見えない成果」から生まれているのです。
この変化は、続く
ここで大切なのは、この成果が一過性のものではない、ということです。
なぜなら、このクリニックには今、共通言語が生まれたからです。
「実力とは何か」を自分たちで定義した。「私たちのありたい姿」を自分たちで描いた。その言葉が、今も組織の中で生きています。
そして、これからも定期的に振り返りの場を設けることで、この文化は定着していきます。
マニュアルを徹底することではなく、対話を重ねること。指示を出すことではなく、問いかけること。
そうして生まれた文化は、簡単には壊れません。
仕組み化ではなく、文化の定着。それこそが、組織力向上の本質なのです。
あなたの組織は、未来を共有していますか?
ここで、あなたに問いかけたいことがあります。
あなたのスタッフは、自分の「実力」をどう定義していますか?
最後にスタッフ全員と本音で語り合ったのは、いつですか?
あなたは今、一人で走っていませんか?
もし今、あなたが孤独を感じているなら。
もし、スタッフとの間に見えない壁を感じているなら。
もし、自分だけが空回りしている気がするなら。
それは、あなたが間違っているわけではありません。
ただ、「未来を共有する時間」が足りていないだけかもしれません。
8時間は長いかもしれません。でも、その8時間が、組織の未来を変えることもあるのです。
ある美容クリニックの6人が、朝9時から夕方18時まで向き合って見えた「私たちの未来」。それは、愛と信頼がベースにあるからこそ、生まれたものでした。
あなたの組織にも、きっと同じ未来が待っています。
ただ、その扉を開くには、少しの勇気と、たっぷりの時間が必要です。
一人で走ることをやめて、みんなで走る組織へ。
その一歩を、今日から踏み出しませんか?
「未来創造ミーティング」について
今回ご紹介した未来創造ミーティングは、VELETが提供する組織コーチングサービスの一環です。
経営者とスタッフが8時間かけて向き合い、「実力の定義」「個人の過去・現在・未来」「組織のビジョン」を言語化することで、指示待ち組織から自走する組織への変革を支援します。
こんな経営者の方におすすめです:
スタッフとの間に見えない壁を感じている
自分だけが空回りしている気がする
売上は上がっているが、組織の一体感がない
スタッフの主体性を引き出したい
詳しいサービス内容は、こちらをご覧ください。
まずは無料相談から
お問い合わせ・無料MTG予約はこちら
Let’s keep in touch.
Follow us on Twitter and Instagram.

